もともとPET検査は2002年に12疾患を対象として保険適用されました。そして、その後がん検診の中心的存在として、広く普及してきました。しかしすべてのがんで保険適応になっているわけではありません。

2002年から10年以上経った最新のPETの保険適応はどうなっているのでしょうか?

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PET検査の保険適応は?

2005年にFDGの商業供給が始まり、日本メジフィジックス株式会社によるデリバリーが開始されました。それに伴い施設にサイクロトロンという装置をもたなくても検査ができるようになったことで普及が広がりました。現在では6割近くの施設がこのデリバリーを利用しています。

また、国内のPET装置の台数も年々増えており、2014年には国内での装置の数が500台を超えました。うち8割はPET/CT装置です。

2010年に保険適応が変更され、がんでは「早期胃がんを除く全癌腫・悪性リンパ腫」に対して、PET検査の保険適応が拡大しました。がん以外にもいくつか保険適用されるものがありますので、それらをまとめますね。

医師
2012年4月改訂の最新版で、PET検査の保険適応は以下のようになりました。
  • 早期胃がんを除く全がん腫・悪性リンパ腫
  • てんかん
  • 虚血性心疾患における心不全
  • 心サルコイドーシスの診断
  • 心筋血流診断(13N-アンモニアPETによる)

もともとは、特定の悪性腫瘍、てんかん、虚血性心疾患といった12疾患のみでしたので、かなり拡大していますね。

CT scan hibaku

 

注意点としては、がんの場合、がん検診目的では保険適応外だということです。これは変わりません。

つまり、早期胃がん以外の「がん」と診断された人に対して、病期診断・転移検索・再発診断が他の画像診断でできない場合に限り、保険が使えるようになったということですね。

  • 早期胃がん以外のがんの検索(がん検診)でPETが保険適用になったのではない。
  • 早期胃がん以外のがんと診断されても、他の画像診断で病期診断・転移検索・再発診断が可能ならば、PETは保険適用にならない。

ということです。後者は結構曖昧なところもありますが、前者は勘違いする人が多いので、ここは間違えないようにしましょう。

実際の臨床の場でのFDG-PETの保険適応

医師
つまり実際の臨床の現場ではこのように保険適応、適応外として判断しています。
  • 病理学的に悪性腫瘍が確認されている。→保険適応。
  • 病理学的には確認されていないが、他の検査で高い蓋然性をもって悪性腫瘍と診断されている。→保険適応。
  • 原発不明癌の原発探し。→保険適応外。実際の臨床では、疑わしい臓器の癌として書くしか無い。例)リンパ節→リンパ腫など。
  • 腫瘍マーカー高値の原因検索。→保険適応外。他の検査は置いておいて、いきなりPETでガン検索だ!という検査は保険適応になりません。

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がん診療におけるPET検査の適応は?

保険の適用か否かはおいておいて、PET検査の登場によりがん診療によるPET検査の重要性が一気に高まったのは事実です。

  1. がん検診によるがんの早期発見が可能になった。
  2. がんが見つかったときの鑑別診断、病期診断、治療計画が可能になった。
  3. がんを治療した後の治療効果判定がよりできるようになった。
  4. がんを治療した後の再発診断がよりできるようになった。

もちろん他の検査と相補的にPETを用いる必要があるのと、PETにも得意ながんと、苦手ながんなどがあるという例外もありますが、PET検査の登場により、がん診療が大きく変わったのは間違いありませんね。

FDG PET normal

PET検査の人気の理由の一つは、異常が一目でわかりやすいということが挙げられます。上の像は正常像ですが、正常像を押さえておけば、異常があればそこが黒くなる(FDGが集積します)ので、わかりやすいのです。

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最後に

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  • PET検査の保険適用
  • PET検査の適応

これらを混同しないように注意しましょう。また保険適用といっても、がん検診には使えない点や、がんと診断された場合でも制限があるということにも注意が必要ですね。

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