脳の血管が、血栓やプラークなどで細くなり、詰まってしまうことを脳梗塞と言います。梗塞に陥ると徐々に壊死に陥ります。壊死するとその範囲の機能が失われてしまいます。

脳は運動や感覚など重要な機能を司っているおりますので、仮にそれらが障害されると、運動麻痺や感覚障害が残ってしまいますし、広範であれば、意識障害が残ったり、場合によっては命にも関わります。

ただし、早期に治療を開始することで壊死の範囲を最小限に抑えることができ、脳梗塞の治療では、

  • いかに早く脳梗塞であるかを診断して、
  • いかに早く適切な治療を開始するか

が重要なのです。

今回は、脳梗塞の治療方法について、特に血栓溶解療法、脳血管内治療についてまとめました。

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急性期脳梗塞の治療は?

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脳梗塞の治療にはどのようなものがありますか?
医師
急性期脳梗塞の治療には以下のようなものがあります。
  • 脳を保護する薬
  • 脳の浮腫(腫れ)を抑える薬
  • 血液の塊ができるのを抑える薬
  • 血液の塊を溶かす薬(血栓溶解療法)

前者3つは、予防的な薬と言われるのに対して、最後の「血液の塊を溶かす薬」は、最も強力な薬です。

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血液の塊を溶かす薬(血栓溶解療法:rt-PA)とは?

1995年に米国でt-PA(アルテプラーゼ)による虚血性脳血管障害(発症後3時間以内)の予後改善効果が発表され、1996年年に米国初の脳卒中治療薬としてFDAに承認されました。

2005年10月に、日本において、厚生労働省により認可され、今では、脳梗塞発症後4.5時間以内の使用がガイドラインで明記されています。

この薬を使うことで、血栓を溶かし、症状が劇的に改善することがあります。

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脳梗塞の血管内治療とは?

発症から4.5時間を超えているケースや、血栓が解けない場合は、血管内治療の対象となることがあります。ただし、全例というわけではなく、一部の症例が対象となります。

脳梗塞における血管内治療とは、脳の2-3mmという血管の中に細いカテーテルを挿入し、血栓があるところまで進め、血栓を回収してくるという治療です。(血栓を絡める方法、吸い取る方法があります)

この血管内治療の登場により、血栓溶解療法だけでは溶けなかった血栓を回収することができるようになりました。

医師
この治療は早ければ早いほど効果があります。8時間までは効果があると言われており、発症数日などで行うものではありません。

関連記事)脳血管内治療とは?適応は?デメリットは? 

最後に

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急激に血栓などが詰まって広範な梗塞をこれらの治療により抑えることができます。

  • 診察や画像診断により早期に脳梗塞を診断。
  • 早期に強力な治療(血栓溶解療法や脳血管内治療の組み合わせ)

を開始することが脳梗塞の被害を少しでも抑えるためには必要です。

ただし、血栓溶解療法は強力がゆえに、脳出血のリスクを増加させることになります。脳梗塞に陥った場所に出血が起こることを出血性梗塞と言いますが、このリスクが増大してしまうのです。

これらのリスクと治療効果を天秤にかけて血栓溶解療法を行います。つまり出血のリスクが高い(広範な梗塞がすでに完成しているような場合)には血栓溶解療法は行わない場合もあります。上のように広範な場合は、血栓溶解療法は対象となりません。

医師
何より大事なのが、時間との戦いです。脳梗塞が疑わしいと思ったらすぐに医療機関を受診して適切な治療を受けましょう。

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