乳がんの手術を考える上で、乳がんがどのように広がるのかを考える必要があります。乳がんがどのように広がり、転移していくのかについては、これまで幾つかの主張がありました。現在の最新の見解はいかがでしょうか?

また、乳がんの手術方法にはどのようなものがあるのか?最近の流れはどのような手術なのか?についてまとめました。

キーワードは、乳房再建術が保険適用です。

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乳がんはどのような順番で転移する?

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乳がんの広がり方には、これまで2つの考えがあります。

ハルステッドの理論(1800年代後半)

乳がんは

  1. まず近くのリンパ節に転移する。
  2. 次に遠くのリンパ節に転移する。
  3. その次に全身へと転移する。
医師
近いものから転移するという考えですね。

フィッシャーの理論(1900年代)

乳がんは、初期の段階からリンパ節転移だけではなく、全身へ転移が起こる。

医師
最初から、どこでも転移するという考えですね。

その後、研究が進み、今の広がり方の考え方は以下の通りです。

現在の乳がんの進展形式に関する考え方

  • 乳がんは初期の段階では全身への転移は起こさない
  • ある程度進行すると、全身への転移が起こる。

というものです。

医師
近いところから転移が起こるわけでも、初期から転移が起こるわけでもないということです。

全身へ転移している場合は、乳房にできた乳がんを手術で取り除いても、根本治療にはなりません。ですので、なんでも手術をすれば良いというわけではないのです。

進行の段階に合った治療を行うことになります。

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乳がんの手術方法は?

乳がんを手術する部位は2つで、乳房腋窩リンパ節です。

乳房の手術の種類は?

乳房の手術にはさらに大きく2つに分けられます。乳房を全て切除するか、一部を切除するかです。

  • 全て取る場合:乳房切除術
  • 一部を取る場合:乳房温存手術

となります。

どういう時に乳房温存術になりますか?

乳房温存手術が適応になるのは、

  • がんのサイズが3cm以下と小さい場合。
  • もともとサイズが大きい場合でも、術前の抗がん剤でサイズが縮小した場合。

です。

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腋窩(脇の下)に対する手術の種類は?

腋窩リンパ節に対する手術にも2種類あります。

  • 腋窩のリンパ節を全て取る手術:腋窩リンパ節郭清術
  • 最初に転移するリンパ節のみを取る手術:センチネルリンパ節生検

となります。

関連記事)センチネルリンパ節シンチグラフィとは?

乳房も、脇の下も、全部取るか、一部取るかに分けられるということですね。
医師
その通りです。
乳房を全部取られるのは嫌ですよね。女性の象徴ですし。できるならば、温存手術がいいですね。

乳房の手術は温存術が多いが最近は違う傾向が!?

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医師
そのような方が多いのもあり、技術が進歩したのもあり、乳房温存術が実に6割を占めるようになりました。ところが、最近少しその傾向が変わってきています

これまで乳房を残すために、少し無理な乳房温存術がされることもありましたが、それが減ってきて、乳房切除術、つまり全て乳腺を取り除く割合が増えてきました。

なぜか???

乳房再建術が保険適用になったからです。

乳房を切除しても、保険適用内で、再建手術を受けることができるようになり、その技術も進歩しています。保険適用になったことで、無理に乳房温存術をするのではなく、一旦綺麗に切除して、再建して綺麗な乳房を作ろうという流れが強くなっています。

最後に

乳房温存術の技術が上がり、かつて乳房切除していた人も乳房を温存できる時代がきました。しかし、その時代もやはり進行度の高いものは、乳房切除へと置きかわりつつあります。

その理由が乳房再建術の保険適用です。再建に使うインプラントも保険適用になりましたので、ますますこの流れは加速するでしょう。

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