お腹の中(腹腔内)に出血を引き起こしてしまう原因の一つになるSegmantal Arterial Mediolysis(SAM)とはいったいどんな病気で、どのような診断基準があるのでしょうか?

今回は、Segmantal Arterial Mediolysis(SAM)についてまとめました。

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Segmantal Arterial Mediolysis(SAM)とは?

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1976年にSlavin & Gonzalez-Vitaleによって提唱された概念で、動脈に発生する非炎症性・非動脈硬化性の変性疾患とされます。

Segmantal Arterial Mediolysis(SAM)
→動脈の中膜の融解が起こる。
→腹部臓器で動脈瘤を形成。
→破綻し、腹腔内出血をきたす。
→緊急止血が必要。

と言う病気です。

なぜ、最初の変性(中膜の融解)が起こるのかについては明らかになっていませんが、Slavin & Gonzalez-Vitaleの見解では、

  • 低酸素
  • ショック

が引き金となり、それが原因で腹部内臓動脈が攣縮してしまうことが原因ではないかということです。

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Segmantal Arterial Mediolysis(SAM)の診断基準は?

臨床的診断基準として以下の基準が報告されています。

  1. 中高齢者患者である。
  2. 炎症性変化・動脈硬化性変化などの基礎疾患を除外。
  3. 突然の腹腔内出血で発症する。
  4. 血管造影で好発血管に数珠状の不正な拡張と狭小化(String of beads)を認める。

(Uchiyama et.al,JCR 2005;20:278-281)0-68

他の血管炎との鑑別は?

多くの血管炎は同様の画像所見を呈するため、鑑別が難しいと考えられますが、採血上、免疫学的な異常の有無で鑑別できることが多いとされます。

  • 多くの血管炎→免疫学的異常がある。
  • SAM→免疫学的異常がない。

SAMと病理学的にも非常に似ている線維筋性異形成(FMD)との鑑別が難しいとされますが、FMDは、若い女性に多く、多くは腎動脈及び内頚動脈に生じるため、そういった点から鑑別することが可能なことがあります。

最後に

稀な疾患ではありますが、腹腔内出血の原因の一つとして、このSAMを覚えておきましょう。

腹腔内出血の原因は?
  • 肝細胞癌など腫瘍破裂
  • 子宮外妊娠破裂、卵巣出血
  • SAM(segmental arterial mediolysis)
  • 動脈瘤・血管病変の破裂
  • 術後
  • 特発性
  • 外傷

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