internal-hemorrhoid Eye-catching image

 

「次男だけに痔なんです」なんて話を冗談半分に耳にすることの多い痔という病名。

ですが本当に患ってる方からすると、冗談では済まされない深刻なもので、男女・年齢関係なく幅広く起こり、多くの人を悩ませる疾患です。

今回は、出血や脱出などの症状をともなう痔核(読み方は「じかく」英語表記で「internal hemorrhoid」)について

  • 原因
  • 分類
  • 治療
  • 根治
  • 看護

などを徹底解説いたします。

ぜひ参考にされてください。

Sponsored Link

痔核とは?

肛門に出血や脱出を呈する症状が出現することがあり、直腸の下や肛門にある静脈を含め、肛門がギュッと締まる働きをする部分が膨隆したものを痔核といいます。

見た目にはイボのように突出した状態となるため、イボ痔とも呼ばれます。

この痔核はまず、内痔核外痔核という2つに分けられます。

internal

歯状線とは?
肛門上皮と直腸粘膜の境目のことを歯状線といいます。

 

内痔核

医師
特徴として以下のようなものがあります。
  • 歯状線よりも内側にできる
  • 出血・脱出を呈するが、疼痛(読み方は「とうつう」ズキズキとした痛み)は少ない
  • 痔の中で最も多い

ただし、肛門から脱出する場合には、異物感を感じたり、嵌頓痔核(脱出して元に戻らなくなった痔核)では激しい疼痛を生じます。

見た目には、見えないもしくは、たまに見え隠れするイボのような状態です。

外痔核

  • 歯状線よりも外側にできる
  • 脱出した状態
  • 慢性例では、無痛性の皮膚のたるみや隆起
  • 急性期では、疼痛がある

目で見てわかるイボ痔で、見た目にも違和感としても自覚できる状態です。

症例:痔核

internal-hemorrhoid%e3%80%80a

(出典:医師国家試験過去問106I9)

関連記事)大腸内視鏡で痔が悪化しないかどうか心配!実際どうなの?

痔核の原因は?

  • 便秘
  • 下痢
  • 排便時のいきみ
  • 妊娠
  • 出産
  • アルコール
  • 刺激物の過剰摂取
  • 長時間同姿勢でいたこと
  • 冷え
  • ストレス

などが原因になるといわれています。

痔核の分類

痔核は、Ⅰ〜Ⅳ段階に分類されます。

医師
それぞれについてご説明します。

Ⅰ型

internal-hemorrhoid%e3%80%801

  • 脱出なし
  • 出血症状あり

Ⅱ型

internal-hemorrhoid%e3%80%802

  • 排便時に脱出するも自然に戻る
  • 出血・脱出あり

Ⅲ型

internal-hemorrhoid%e3%80%803

  • 排便時に脱出するも自然に戻らない
  • 手で押し込むと戻る
  • 出血・脱出あり

Ⅳ型

internal-hemorrhoid%e3%80%804

  • 常に脱出した状態
  • 手で押し込んでも戻らない
  • 生活にも差し支える

痔核の治療法は?

蒸気でご説明した分類、それぞれに合った保存療法もしくは手術(外科的治療)が選択されます。

それぞれについて治療法をご説明します。

  • 分類Ⅰ・・・保存的療法・生活指導・薬物療法・5%PAO硬化療法
  • 分類Ⅱ・・・保存的療法・5%PAO硬化療法・ゴム輪結紮(ごむりんけっさつ)・ALTA療法
  • 分類Ⅲ・・・ALTA療法・PPH療法・結紮切除術
  • 分類Ⅳ・・・結紮切除術(けっせつせつじょじゅつ)

つまり、軽度であれば軟便剤や炎症を抑える座薬のみで対応することができますが、重度になれば注射や手術によって治療する必要があるというわけです。

痔核の手術について詳しくはこちら→痔核の根治手術とは?方法や費用について徹底解説

※PAO:phenol almond oilの略で、日本語では、フェノールアーモンドオイルです。

※ALTA療法:内痔核に対する硬化療法の一つ。硫酸アルミニウムカリウム・タンニン酸(ALTA:aluminium potassium sulfate tannic acid)を含む硬化剤を注入する。

※PPH療法:procedure for prolapse and hemorrhoidsの略で、痔核手術専用の装置を用いて、痔核を正常の位置につり上げて、直腸粘膜を自動吻合する手術のことです。

痔核は根治が望める?

痔核を根治させるためには、手術が必須といわれています。

ただ、手術をおこない根治しても、今までと変わらぬ生活を送っていると、また痔核を生じることも中にはあります。

そのためには、根治後にも注意する必要があります。

痔核の看護は?

病変部が肛門なだけに、便で汚染されやすい部位なため、常に清潔に保つ必要があります。

そのため、排便後のシャワー洗浄などを勧め、清潔に保つよう指導しましょう。

また生活面も重要で、悪化させない・再発させないためにも、

  • 便通改善(水分を多くとる・食物繊維を多くとる・適度な運動をする)
  • 刺激物を避ける
  • 飲酒・喫煙の過剰摂取を避ける
  • ストレスを溜めない

ということを指導しましょう。

  • 参考文献:病気がみえる vol.1:消化器 P228・229
  • 参考文献:消化器疾患ビジュアルブック P146〜151
  • 参考文献:内科診断学 第2版 P873

最後に

  • 直腸の下や肛門にある静脈を含め、肛門がギュッと締まる働きをする部分が膨隆したものを痔核
  • 歯状線よりも内側にできるものを内痔核・外側にできるものを外痔核
  • 便秘・下痢・排便時のいきみ・妊娠・出産・アルコール・刺激物の過剰摂取・長時間同姿勢・冷え・ストレスなどが関係
  • 軽度であれば軟便剤や炎症を抑える座薬のみで対応することができるが、重度になれば手術(外科的治療)が必要
  • 根治治療のためには、手術が必須

 

肛門という人に見せるには恥じらいを持つ部分であり、症状が悪化してから受診することが多い傾向です。

ですが、治療のためには症状が悪化してからではなく、手術をしなくても済む軽症の段階で受診し、医師の指導をしっかり受けることも重要です。

Sponsored Link

 

関連記事はこちら