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頭部外傷によって頭蓋底骨折を起こし、頭の中の髄液が外に漏れ出す、髄液漏(読み方は「ずいえきろう」英語表記で「Liquorrhea」)が起こることがあります。

髄液漏とは一体どういった病態なのでしょうか?

今回は

  • 症状
  • 原因
  • 検査
  • 治療法

など、髄液漏について詳しくご説明致します。

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髄液漏とは?

頭部に外傷を受け、頭蓋底骨折が起こったり、何らかの原因で、骨と強い癒着のある硬膜やくも膜が損傷(穴が空いてしまったり)してしまうことがあります。すると、そこから髄液が外部へと漏出します。これを髄液漏と言います。

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頭蓋底骨折とは?

頭蓋底骨折は円蓋部からの骨折線が延長して起こったり、尻もちによって脊柱と後頭蓋底がぶつかることで起こったり、下顎に加えられた力が波及したりして、顔面・頭部の最深部である頭蓋骨の底部分で起こる骨折です。

詳しくはこちらをご覧下さい。→頭蓋底骨折とは?症状、画像診断、治療法のまとめ!

 

髄液漏をきたしている場合、外部と髄液内との交通があるために、感染症のリスクが高くなるので注意が必要です。また、髄液漏によって頭蓋内圧が下がると、外部の空気が頭蓋内に逆流してしまい、気脳症を来すこともあります。

髄液漏の症状は?

以下のような症状が現れます。
  • 頭痛
  • 吐き気
  • 目眩
  • 耳鳴り
  • 聴力低下
  • 首や背中の痛み
  • 自律神経症状
  • 脳神経症状
  • 睡眠障害
  • 内分泌異常
  • 免疫異常

 

必ずと言っていいほど頭痛が起こります。また、それ以外にも様々な症状が出ますが、それらは髄液が漏れ出すことによって髄液が減り、頭蓋内圧が降下して起こる症状です。

頭痛は横になれば軽減する特徴があります。

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髄液漏の原因は?

医師
考えられる原因についてご説明します。
  • 頭部への強い衝撃
  • 脱水
  • 出産時等のいきみ
  • 穿刺

交通事故やスポーツ、暴力など様々な原因で頭部に強い衝撃を受け、頭部外傷による骨折で起こることがほとんどです。しかし、高熱や激しい下痢による脱水症状で起こることもあります。

それ以外では、出産時のいきみや、腰椎穿刺検査などによって起こることもありますが、以上のようなことがなくても起こる原因不明の場合もあります。

髄液漏の検査は?

医師
髄液漏や鼻や耳から確認出来ます。

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臨床症状から、髄液漏があることは鼻や耳からの分泌物を確認することは出来ますが、それを髄液と鼻水と鑑別するには、テステープにて糖反応を確認する必要があります。

また、上記以外に、CTやMRIで検査を行い診断します。

髄液漏の治療法は?

鼻腔や外耳(鼻栓や耳栓)をするのは逆効果です。感染のリスクを高めてしまうため、原則として行いません。多くは、自然治癒します。保存療法という方法で、1ヶ月以内は様子を見ます。

その保存療法期間は、安静に横になり、水分補給に注意する必要が有ります。脱水症状対策として点滴を行うこともあります。

医師
しかし、保存療法で改善されない場合、以下のような治療を行うこともあります。
  • ブラッドパッチ治療
  • アートセレブ注入療法
医師
それぞれについてご説明します。

ブラッドパッチ治療

硬膜外自己血注入法(英語表記で「epidural blood patch」略語でEBP)とも呼ばれます。

患者の血液採取をし、その血液を漏出部位の近くの、硬膜外側の脂肪組織に注射する方法です。そうすることにより、硬膜の下に血液が広がります。そして、血液凝固作用を利用し、開いた穴を塞ぐことを期待します。

効果は個人差がありますが、この方法を2.3回行うことで効果が見られることが多くなっています。

アートセレブ注入療法

人工髄液を注入する方法で、人工に作られた脊髄液に近い人工髄液を注入し、減少してしまった髄液を補充することを目的としています。この方法は、ブラッドパッチ治療を行ったにも関わらず、症状がなかなか改善しない時に行われる方法です。

また、抗菌薬を投与し、感染予防を行うこともあります。

最後に

  • 硬膜やくも膜が損傷して、ぞこから髄液が漏れ出すことを髄液漏と言う
  • 外部と髄液内との交通があるために、感染症のリスクが高くなる
  • 髄液が減り、頭蓋内圧が降下することにより、頭痛を中心とした様々な症状が起こる
  • 頭部外傷・脱水・出産時のいきみ・穿刺が原因となる
  • 鼻汁との鑑別診断と画像診断が行われる
  • 基本的には水分補給を行いながら安静にし、自然治癒を期待する
  • ブラッド・パッチ治療やアートセレブ注入療法を行うこともある

 

髄液漏は、鼻汁との自己判断は難しく、原因となるようなことが思い当たる場合には、病院で検査を受けることをおすすめします。

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