結節性硬化症とは?症状、原因、治療法まとめ!

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遺伝が原因で、てんかんや発達遅滞などが出る疾患の1つに結節性硬化症という病気があります。

今回はこの結節性硬化症について、どんな病気なのか?

  • 症状
  • 原因
  • 診断
  • 治療法

をご説明したいと思います。

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結節性硬化症とは?

大脳に結節性病変が多発する常染色体優性遺伝性疾患で、他臓器に過誤腫性病変が発生する神経皮膚症候群です。

てんかんや発達遅滞などの神経症状が現れます。また、側脳室壁に生じた腫瘍は非交通性水頭症の原因ともなります。また、皮膚病変の中では顔面の血管線維腫が特徴でもあり、特に小児期に多く発症します。

結節性硬化症の症状は?

  • てんかん
  • 発達遅滞
  • 顔面血管線維腫

が三徴です。しかし、中にはこれらが揃わない場合も多くあります。

医師
全身に多様に現れる症状が特徴ですので、それぞれ皮膚症状とそれ以外の症状に分け、部位別にご説明します。

皮膚症状

顔面、四股や体幹、爪に分けて以下のような症状が現れます。

顔面
  • 左右対称の血管線維腫

頬や下顎、鼻、などに赤いニキビのような発疹が対照的に出現します。

四股・体幹
  • 葉状白斑
  • なめし革様皮

長楕円形の不完全脱色素斑が、病変部位でのメラニン産生低下によって生じます。

  • 爪線維腫(Koenen腫瘍)

皮膚以外の症状

脳、眼、心臓、腎臓と分けて、以下のような症状が現れます。

  • 皮質結節
  • 白質病変
  • 脳室上衣結節

てんかん・West症候群・精神発達遅滞などが現れます。

  • 網膜過誤腫
心臓
  • 心横紋筋腫

不整脈などが現れます。

腎臓
  • 多発性腎血管筋脂肪腫
  • 腎嚢胞
  • 腎細胞癌

てんかんは皮質結束に起因します。また、結節性硬化症患者の乳児はWest症候群を合併することが多く、その他全年齢でてんかんを生じやすい特徴があります。

West症候群について詳しくはこちらをご覧下さい。→ West症候群とは?症状や診断、治療法をわかりやすくまとめました!
医師
特に、症状が出やすい年齢があります。

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症状の出現時期

生後数ヶ月以内、生後4ヶ月~12ヶ月、1歳~学童期、思春期以降と分けてご説明します。

生後数ヶ月以内
  • 葉状白斑
生後4ヶ月~12ヶ月
  • てんかん
1歳~学童期
  • 神経発達遅滞
  • 血管線維腫
思春期以降
  • 爪線維腫
  • なめし革様皮

上記のように出現する時期が異なるため、小さなうちに症状を見逃さないことが大切です。

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結節性硬化症の原因は?

  • TSC1遺伝子(9番染色体に存在)
  • TSC2遺伝子(16番染色体に存在)

のどちらかに変異が起こり、様々な臓器で細胞の分化、サイズ、調節、増殖に異常を来すことによって多様な症状が現れます。

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両親のどちらかが結節性硬化症だった場合、50%の確率で子供に遺伝する可能性があります。ですが、中には両親ともに結節性硬化症でなくても、遺伝子の変異で子供に症状が出ることもあります。

結節性硬化症の診断は?

  • 脳波測定
  • MRI
  • CT

などで検査をし、特徴的な臨床症状と合わせ確認し、診断に至ります。

脳波検査

West症候群の合併を調べるためにも、脳波検査を行いヒプスアリスミアと呼ばれる脳波異常がないか検査します。

MRI

脳室病変として、皮質結節、白質病変、脳室上衣結節、巨細胞性星細胞腫などが現れることがあるため、これらの病変をT2強調像で高信号に描出されるか確認します。

症例 11 歳の女児。てんかん発作。MRI FLAIR像

cortical-tuber doc2

2012年放射線科診断専門医試験問題16より引用。

MRIのFLAIR像にて両側の大脳半球皮質下に高信号結節が多数見られます。皮質結節を疑う所見であり、結節性硬化症と診断されました。

CT

石灰化をきたした側脳室周囲の結節は、CTで確認しやすい特徴があります。

症例 20歳代の男性。頭痛。

central-neurocytoma doc22010年放射線科診断専門医試験問題15より引用。

側脳室正中部に石灰化を有する腫瘤を認めています。上衣下巨細胞性星細胞腫と診断されました。

また、上記以外にも血液検査や尿検査、超音波検査、眼科検査などが合併症の確認のために行われます。

結節性硬化症の治療法は?

根本的な治療法はありません。

医師
そのため、それぞれの症状に対して、対処療法を行うことになります。
  • てんかんに対して、抗てんかん薬の内服
  • 腫瘍に対して、外科的治療
  • 運動機能や知的機能に対して、リハビリ

などがあります。

てんかんに対して使われる薬は様々あり、長く飲み続ける必要があるため、自分に合った薬を見つけることも必要です。また、目立つ部位にある顔面線維に対しては、凍結凝固療法やレーザー治療などが有効です。

最後に

  • てんかん・発達遅滞・顔面血管線維腫が三徴
  • 全身に多様に現れる症状が特徴
  • TSC1遺伝子・TSC2遺伝子の変異によって起こる
  • 血液検査や尿検査、超音波検査、眼科検査、脳波検査、画像検査で診断
  • 根本的な治療法はなく、対処療法が行われる

 

小児の頃に発症することが多いものですが、中には、小児の頃にこれといった症状が出ず、大人になって症状が出て結節性硬化症を疑われることも中にはあります。その場合は、遺伝子検査をして判明することも多く、子供に出たために、両親の遺伝子検査をして分かるということもあります。

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