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神経線維腫症の1つで両側聴神経鞘腫による聴力障害を主症状とする神経線維腫症2型(NF-2)という病気があります。

今回は神経線維腫症1型(NF-1)に次いで頻度の多い神経線維腫症2型(NF-2)について

  • 症状
  • 原因
  • 診断
  • 治療法

をご説明したいと思います。

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神経線維腫症2型とは?

両側に聴神経鞘腫を生じる遺伝性疾患です。神経線維腫症に分類されますが、神経腺腫ではなく、1型と異なりカフェオレ斑は稀です。
神経線維腫症 1型をNF-1 2型を NF-2とも呼びます。20~30代で初発することが多いものです。

神経線維腫症2型の症状は?

医師
カフェオレ斑は稀に現れますが、主症状は以下のようなものがあります。

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神経症状として

  • 両側性聴神経鞘腫
  • 聴力障害
  • (耳鳴り)
  • (難聴)
  • 前庭神経症状
  • (目眩)
  • (ふらつき)
  • 顔面神経麻痺
  • その他の神経鞘腫
  • 髄膜腫

また上記の他、眼に出る

  • 若年性白内障

などがあり、脊髄や脳など様々な部位に神経鞘腫や髄膜腫が多発します。

20代後半~30代で耳鳴りを感じるようになり、腫瘍の拡大と共に難聴を来すようになります。更に腫瘍が拡大すると、顔面神経や三叉神経などを圧迫し、様々な神経症状が出現するようになります。また、若年性の白内障が特徴の1つでもあります。

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神経線維腫症2型の原因は?

NF2遺伝子(22番染色体に存在するがん抑制遺伝子)の変異が原因となります。

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神経線維腫症1型について詳しくはこちらをご覧下さい。→神経線維腫症1型とは?症状や原因、治療法をわかりやすく!

神経線維腫症2型の診断は?

医師
MRIやCT検査を行い診断します。

両側に聴神経の神経鞘腫が生じるのが特徴でもあるため、造影MRIにて小脳橋角部に増強効果を示す腫瘤を認めます。また、腫瘍により脳幹の圧迫や変形が見られることもあります。

神経線維腫症は全部で8型に分類されていますが、そのうち90%は1型、次いで多いのが2型です。

医師
神経線維腫症1型2型の比較をご説明します。
神経線維腫症1型 神経線維腫症2型
遺伝形式 常染色体優性遺伝 常染色体優性遺伝
異常部位 17q11.2 22q12
頻度 4,000人に1人 50,000人に1人
カフェオレ斑 ほぼ100%に見られる 稀に見られる
主な脳腫瘍 神経線膠腫
    • 両側聴神経鞘腫
    • 三叉神経鞘腫
    • 髄膜腫 など
眼病変 虹彩過誤腫が約70%に見られる

(視力は正常)

若年性白内障

(視力障害あり)

その他の症状
    • 雀卵斑色素斑(腋窩)
    • 貧血母斑
    • 若年性黄色肉芽腫
    • 脊椎側彎
  • 皮膚病編(-)またはわずか
  • 骨病変

 

また、神経線維腫症2型の診断基準は以下の通りです。

神経線維腫症2型の診断基準

  • MRIまたはCTで確認された両側性の聴神経(第8脳神経)腫瘍
  • 親・子供・兄弟姉妹が2型の患者で、かつ次のいずれかを満たす
  1. 一側性の聴神経腫瘍
  2. 以下の症候のうち2つ以上
  • 神経線維腫
  • 髄膜腫
  • 神経膠腫
  • 神経鞘腫
  • 若年性白内障

神経線維腫症2型の治療法は?

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発見される腫瘍はほとんどの場合良性ですが、腫瘍に対して外科的切除を行います。但し、腫瘍が大きくなりすぎると生命の危機も伴いますし、予後も不良で、うまく腫瘍が取り除けたとしても後遺症が残る場合も多くあります。

しかし、神経症状の改善は難しい現状です。

最後に

  • 両側に聴神経鞘腫を生じる遺伝性疾患
  • 脊髄や脳など様々な部位に神経鞘腫や髄膜腫が多発
  • NF2遺伝子(22番染色体に存在するがん抑制遺伝子)の変異が原因
  • 造影MRIにて小脳橋角部に増強効果を示す腫瘤を認める
  • 腫瘍に対して外科的切除を行うが、神経症状の改善は困難

 

腫瘍が小さなうちに摘出手術を行うことが大切です。早期に発見された場合は、現れる症状も少なく済みますが、発見が遅れるとそれだけ後遺症が残る確率も高くなります。

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