日本人の死因で最も多いものは「がん」であり、
早期発見、早期治療をすれば、寿命は伸びるでしょう。

そのためには、若いうちから人間ドックを定期的に受けて、
早期発見に努めるのが道理です。

そんな素晴らしい人間ドックにデメリットなんてあるの?
と思われるかもしれませんが、残念ながら受けるデメリットは存在します

こちらでは人間ドックのデメリットについてまとめたいと思います。

人間ドックのデメリットとは?

  • 検査による被ばく
  • 検査による合併症
  • 病気があるかもしれないと知ってしまうこと
  • 病気があることを知ってしまうこと

が挙げられます。1つ1つ見ていきましょう。

medicalcheckup bad

検査による被ばく

東日本大震災以降、「被ばく」という言葉はなじみが深い言葉となりましたが、
原発だけではなく、検査によっても被ばくします。

被ばくをする検査は、

  • レントゲン検査(胸部X線や腹部X線)
  • 透視検査(バリウム検査)
  • CT検査
  • PET検査

これらはX線を浴びますので被ばくをします。MRIは被ばくしません。

CT scan hibakuところで、被ばくの何がいけないのでしょうか?

簡単に言うと、被ばくをすると「がん」の発生のリスクが高まります
「がん」の早期発見のために受けている人間ドックが原因で
「がん」になるという可能性はゼロではありません。

発ガンというのは、検査後すぐに起こるわけではなく、
また検査の被ばくの他にも様々な因子が絡んで、歳月をかけて起こるものです。
ただ、例えば頻繁にCT検査を受けているとその可能性は上がります

20歳代の人や30歳代の人が、繰り返し人間ドックを受けて被ばくをすることは逆に発ガンのリスクを高めることにもなります。
特にPET-CTではその傾向にあります。

検査による合併症

検査は、何かしら人体に影響を及ぼします。

上記の被ばくは1つの例ですが、
例えば、胃カメラをすると、カメラのスコープが喉を通るときに粘膜を損傷してしまう可能性もありますし、胃粘膜を傷つけて出血してしまう可能性もあります。

バリウムを飲んでも、バリウムが腸内に残って、
そこでいわゆる盲腸である虫垂炎や憩室炎といった炎症を起こしてしまうこともあります。medicalcheckup

つまり、がんを見つけるために受けた検査が原因で、
盲腸を起こして腹膜炎を起こし、死に至る可能性もゼロではないのです。

尿検査や便潜血などは人体に影響はありませんが、
ほとんどの検査は何かしろの合併症を起こす可能性があります

そんなことを言い出したら、何もできないということになりますが、
検査を受けるということはその小さくともリスクを理解した上で、
受ける必要があります。

病気が「あるかもしれない」と知ってしまうこと

人間ドックは完璧ではありません。
確実に「がん」があると診断できる場合もありますが、
「がん」の可能性があると診断されることもしばしばあります。

例えば、胸部X線を撮影して、
「何か塊が写っているので、病院を受診してください。」と言われた場合、
その結果を受けてから、病院を受診して、詳しいCT検査を受けて、
その結果を聞いた結果、「古い炎症」でしたと言われることはしばしばあります。chestXray

その場合、検査を受けてから、炎症でしたと結果を聞くまでの間は、「がん」かもしれないという不安で仕方ないと言う方もたくさんおられます。
むしろ不安な人の方が多いでしょう。

このように「古い炎症でしょう」と言われるのは、
実はまだましなほうで、精密なCT検査を受けても
「がんの可能性がある」と言われることもしばしばあります。

そういった場合には、
3ヶ月や6ヶ月の経過を観察して大きくなってくるようだと
「がん」が疑わしいので、更なる検査をしたり、
生検といって、組織を採取してきたり、手術したりと言う流れになります。

また、3ヶ月や6ヶ月経っても変化しないときは、
「良性の可能性が高い」という、微妙な結果を貰って、
とりあえず安心ということになるのです。
良性なのに6ヶ月も不安な思いをしないといけないのです。

そう、人間ドックを受けたばかりに…。

病気があることを知ってしまうこと

病気を見つけにいくのが人間ドックなのに、
病気があることを知ってしまうことがデメリットというのはおかしいと思われるかもしれませんが、このようなことが実際にあります。

例えば、人間ドックを受けた結果「がん」が見つかったというのであれば、
受けた甲斐がありますし、早期であるほど人間ドックを「受けてよかった」ということになります。

しかし、例えば、2mmの脳の動脈瘤が見つかったとなると、話は別です。

20130817101141使用イラスト(c)フリーメディカルイラスト図鑑

動脈瘤は大きなものほど破裂の危険は高まりますが、
2mmほどの小さなものですと形状などにもよりますが
普通は手術の対象となりません。

大きな動脈瘤が見つかれば、早期に治療して、
人間ドックを受けてよかったということになるでしょう。

一般的に脳動脈瘤の破裂のリスクは1%と言われています。
破裂しないだろうけど、もしかしたらするかもしれないということです。

そのような不安を日々持ち続けながら生活をしないといけなくなるということです。そう、人間ドックを受けたばかりに…。

9936eb8020d4f5fe138a0ebca5b50ccf_sもちろん過度の心配をする必要はないのですが、
このように知らないことが幸せだということもあるということです。

そういったことが、白黒はっきりしない状態(悪性かどうか微妙な状態)で人間ドックでは明らかになってしまうことがあるのです。

人間ドックを受ける場合は、このようなデメリットも知っておくことが大事です。

受けてよかった人間ドックが、受けなきゃよかったなんてならないようにしましょう。